重い空気が周りを包む。
咎められると思うと、怖くて高橋さんの顔を見ることができない。
嫌な沈黙が落ちる。
やがて、高橋さんがおもむろに口を開いた。
「どうして花形くんがあんなことをしたのか、ようやく合点がいったよ」
「……」
「君たちが話してくれなければ、花形くんを助けることは出来なかった。その分は、感謝しているよ」
「はい……」
「それでもね、やっぱり独断で走る事はよくないよ。君たちも高校生なんだから、それくらい分かるよね?」
「すみません……」
あぁ、何かもう自分が嫌になる。
花形さんを巻き込んでまで、何をやっているんだ私は。


