次の日。
学校は休み。
学校から連絡網がまわってきた。
お母さんは不思議そうに首をかしげながら、休みだと言った。

新たな死体が見つかったんだもん。
そりゃあ休みにもなるよ。

『明日、高橋さんに会いに行こう』

紘子が帰りがけにそんなことを言っていた。

と言うわけで、私は学校の方へ向かっていた。
もちろん、私服で。

学校の周辺は、沢山のバンが止まっていた。
中には、テレビ局のものもある。

えらい大事になっちゃったな。
そんなことを思いながらぼんやり眺めていると、急に話し掛けられた。

「大変そうだね」

振り返ると、紘子が目を細めて校舎を見上げていた。
その隣に涼。
彼は私を見ると、小さく手を振って訊いてきた。