「……!」
袋の中身が露になった瞬間、私はその場にへたりこんだ。
涼は逃げ出し、離れたところで口を押さえて震えながらこちらを見ていた。
対して紘子は、目を見開きその場に立ち尽くしていた。
「とととと、取り敢えず警察……」
「警察はケイ兄でしょ!」
花形さんまで狼狽える始末。
それもそうだろう。
袋の中に入っていたものは――私たちとあまり年の変わらない、女の子だった。
肌はツルツル。
顔立ちも整っている。
まるで眠っているようだ。
だが、彼女は確実に死んでいる。
何故なら、彼女の左腕は肩の部分からごっそり無くなっていたからだ。
左腕だけではない。右足も膝から下が消えていた。


