確かに、彼の言う通り窓の外は明るい。
これでは、出るものも出ないだろう。
「でも、絶対に何かあるはずだから!!」
「何かって何?」
「分からない……けど、女の子に関係する何かがある」
涼の方を向かずに答え、紘子は椅子の周りを調べ始めた。
それに倣い、涼と花形さんも調査を始める。
……マズイ。凄くマズイ。
何がまずいと言われても、よく分からない。
しかし、私の頭の中では警鐘が鳴り響いていた。
「ねぇ、帰ろうよ。何か、物凄くいけないことしてる気がするよ」
「大丈夫だって!」
紘子の袖を引っ張るが、振りほどかれる。
彼女は私の両腕をつかみ、諭すように目を合わせてきた。


