紘子は深い溜め息をついた。
そして、私のココアを一口煽る。
「それで……まぁ、話は聞いていたから分かると思うけど、新しい七不思議が手に入った」
「うん、そうだすね……」
あぁ、私のココアぁ……
「講堂から女の子の泣き声が聞こえてくるって話、どう思う?」
また一口、私のココアを飲む。
文句を言いたいが、言える立場ではない。
しょんぼりする私に対し、涼は少しワクワクしたように手を叩いた。
「面白いね。是非とも調べてみたいな!」
「乗り気だね、杵島涼」
彼女にフルネームで呼ばれ、言葉を詰まらせる涼。
なるほど、これが涼に対する制裁か。


