ショボい。
何この遅刻してきた生徒の言い分みたいな感じは。
「だったら……隠れる必要も話を盗み聞きする必要もなかったんじゃないかなぁ?
たまたまにしちゃ、随分都合よくなるもんだよ…ねぇ?」
「そ、それは……邪魔しちゃ悪いかなあって思って……
偶然って重なるもんだよ!今日のやつは全て偶然の一致だって!」
どんどんと自らの首を絞めていく。
言い訳をすればするほど、逃れられないような気がした。
涼に助けを求めようと彼を見るが、吹けない口笛を吹いて私から目を逸らした。
自分だけ罪を逃れようって魂胆か。
そんなの私が許さない。


