あまりにも、重い話を聞いてしまったので暗くなってしまった。
しんみりした空気を変えようとしたのか、紘子が手を叩いた。
「そう言えば、さっき恵美がはしごを持ったおじさんとぶつかったんですよ」
「あらー……痛そう」
「大丈夫です。意外とピンピンしてるから。
それより、何か工事とかするんですか?」
問い掛けに小さく唸り声をあげる洋介先生。
やがて彼は、ハッと顔を上げた。
「そう言えば、今度講堂の改装工事をするって言っていたよ」
「何でそういうの、夏休みにやらないんでしょうね……」
涼が呆れたように溜め息をつく。
彼の気持ちも分からんでもない。


