「彼女が学校に来なくなってから三日後、何となく下駄箱を開けたんだよ」
「そ、そうですか……」
「そしたらね、彼女のローファーが下駄箱の中に入ってたんだよ」
「……」
「上履きのまま、外出するなんて事はあり得ないでしょ?」
「そうですね……」
確かに、上履きのままちょっとそこのコンビニへ、なんて事はしないと思う。
外に出るなら靴に履き替える。
これは当然の事だ。
「だから、学校内で姿を消したって言われているんですか……」
少し驚いたように、しかしどこか落ち着いた様子で紘子が呟く。
彼女は腕を組み、何かを真剣に考えているようだった。
「そう言うことだね。因みに、松葉さんのクラスの担任が田中先生だったんだ」
「……!」


