暇人達の華麗なる迷推理


「田中先生の持っていた腕の事が分かったよ」

「……!」

二人の顔から血の気が無くなる。
私も手足が冷たくなったのを感じた。

「あの腕、実はミイラ化しててね……だいぶ前の物だと思う」

「うっわ……」

思わず口を押さえる。
吐き気こそは込み上げてこないが、気持ち悪いことに変わりはない。

「と言うか、ミイラですか!?」

涼が驚いたように声をあげる。

「ミイラって、乾燥したところじゃないと出来ないんじゃ……それより、何でミイラの腕が学校にあるんですかっ!?」

「うん。それについては僕もよく分からない」

そりゃあそうだわ。
この学校の生徒である私達が知らないんだから、高橋さんが知っているはずがない。