再び教室に舞い戻ってきた。
今度は高橋さんも一緒だ。
「怪しいと思われる四人のアリバイを訊いてきました」
机を四つくっ付け、捜査会議。
紘子は立ち上がり、黒板に先生達の似顔絵を貼り付けた。
どこかアニメチックである。
それでも似ているから素晴らしい。
「それ、新井が描いたの?」
涼が尋ねる。
彼女は得意気に頷いた。
「スゲー!上手いじゃん!」
「いやいや、それほどでも」
軽く謙遜をし、咳払いをする。
そして、彼女は高橋さんに二つのボイスレコーダーを渡した。
「さすがに、メモを取るわけにはいかなかったので、全部レコーダーに録ってきました」
「おぉ……!」


