「……で、その足になったと」
「ハイ……」
紘子が呆れたように、左足の固定を見つめた。
時間は経ち、放課後。
四時間で終わるため、さっさとクラスメートは帰ってしまった。
いつも通り、閑散とした教室に居座る私たち三人。
「お腹空いたなー」
机に伏せながら、涼が呟く。
なんだ、お昼ご飯買ってないのか。
彼は立ち上がると、カバンの中から財布を取り出し、ズボンのポケットに入れた。
「ちょっと食堂行ってくる」
「あ、私も行く!」
「じゃあ、私も!」
日本人とは、群れる動物である。
と言うわけで、意味もなく涼についていった。


