暇人達の華麗なる迷推理




そして更に調子に乗って保健室。
紘子の頼り無しにここまで来れるとは思ってなかった。

湿布に変えてもらうため、保健室のドアを叩く。

「開いてるよー」

中から聞こえる軽い声。
私はボイスレコーダーのスイッチを入れ、ドアを開けた。

「失礼します。あの……」

「あぁ、君か。じゃあ、そこに座って」

「はい!」

保健室独特の、消毒液の臭いが鼻につく。
近くの椅子に腰掛け、靴下をおろした。

体育の時間より、酷くなっている気がする。
足は二倍以上に腫れ、毒々しい赤紫色が目に入る。
とてもじゃないが、自分の足だとは思えない。

「だいぶ酷くなったね」

「はい……」