暇人達の華麗なる迷推理


腕を組みながら、紘子はゆっくりと頷く。
私は何も言わずに、涼を見た。

彼の顔からして、話はまだ続くらしい。

「ふらつくって言う表現が悪かったな……何と言うか……うーん……」

首をかしげ、黙り込む。
彼の話は30秒ほどしか持たなかった。

「じゃあ、取り敢えず待ちますか!」

取り敢えず、そう言っておく。

今日は始業式だったので、終わる時間が早かった。
7時まで待つのも大変だ。

まぁ、図書室で時間を潰せばいいかなぁ。

「それにしても、これがハズレだったらどうしようか」

紘子が顔をしかめる。
涼は不思議そうな顔をした。