暇人達の華麗なる迷推理


体育の時間が終わり、着替えて保健室へ向かう。
この学校に来て三年目になるが、保健室を利用するのは初めてだった。

白い、清潔な空間。
その場を一人で切り盛りする、西川先生。

保険医と言えば女の先生を想像するが、この学校はどうやら男の先生らしい。
そして、何か無駄に若い。

先生は私の足を見るなり、

「こりゃ酷いね」

と顔を歪ませた。

「見た感じ、骨折はしていなさそうだね。靭帯が伸びていると思うけど……内出血もしてるし、しばらくは痛いかも」

「ハイ……」

先生が足首を触る度、痛みが走る。
内出血って知ってるなら、そこ押さないで。