「あの子、絶対に生まれてくる性別間違えた気がする」
「あぁー……うん」
運動に限ったことではないが、いつも思う。
あぁ、涼と性別とりかへばや。
そうこうしているうちに、ブザービーダーが鳴る。
紘子は汗を拭い、こちらに向かって歩いてきた。
「お見事」
「いやあ、それほどでも」
軽く手を叩き、彼女を迎える。
紘子達のゲームが終わった。
次は私達3班と4班のゲームだ。
嫌だなぁ……
ダムダムなんかしたくない。
運動能力皆無だし、ただ足を引っ張るだけだ。
コートの真ん中で礼をし、ジャンプボール。
私は端っこで待機する。
入る入らないは別として、敵ゴール下が私の陣地だ。


