テストも終わり、ぶらぶらと渡り廊下を歩く。
偶然にも紘子と涼に出くわし、そのまま今日の作戦会議へと移った。

「どうやらその子、7時ぐらいになると出るらしいんだ」

涼が声を潜める。
周りに人はいないので、別にその必要は無いと思うが。

「上の方からゆっくりと、階段降りてくるんだとよ」

「何かイマイチ現実味に欠けるよね」

「七不思議って、そんなものだって」

紘子は不服そうな顔をしつつ、静かに頷いた。
彼女が黙るのを確認すると、涼は更に声を小さくする。

「で、俺が思うに……7時になるまで学校をふらついて、7時になったら一階で待ち伏せすればいいと思うんだよ」

「なるほど……」