愛する人へ







お世話になった大家さんに挨拶を済ませて、あたしは駅前のバス乗り場にいる。



バスを待つ間に高校からの親友ルミにメールをした。






“今からナオトに別れを告げてくる”







するとルミからすぐに着信があった。






“もしもし?リサ?メール見たよ・・・
そっか・・・大丈夫?一人で行ける?”





“うん・・・大丈夫だよ。今部屋も引き渡してきたし・・・
大丈夫・・・うん。”






“・・・リサぁ・・・ウッ・・ヒック・・・ウッ・・・”






“なーんで、ルミが泣くのよ・・・もぉ!!相変わらず泣き虫なんだから!!”






“・・ウッ・・だってぇ・・・リサ辛いのわかるもん・・・”





“も、もぉヤダなぁ・・・あ・・たしま・・で、もらい泣きしちゃうじゃない・・・
あ・・バス来たから電話切るね?また落ち着いたら連絡するから・・・”








ルミとの電話をきって、あたしは目の前に停まったバスに乗り込んだ。