愛する人へ







「・・・ナオト・・・ナオ・・・ト」



いざ、目の前にすると身体中が震えてしまって言葉が出ない。




「ナオト・・・あたし・・・あた・・・」




ジリジリと照りつける陽射しがとにかく痛い。


暑いのに冷たい汗が額から頬に流れていく。






「ナオト・・・あたし・・・ナオトからバイバイしようと思う・・・んだ。
嫌いになった訳じゃ・・・ないの。今でも・・・今でもナオトが好き・・・愛してるの。・・・でも、でも前に進まなきゃいけないの・・・ナオ・・・ト?




聞いてる?ナオト・・・



聞こえてる・・・?



あたしの声・・・聞こえてる?