愛する人へ






あたし達の番になり、観覧車に乗り込む。



キラキラなイルミネーションがしてある観覧車・・・は、あたし達の後ろに並んでいたカップルが乗ってしまって、あたし達はなんの飾りもない観覧車だった。




「綺麗な方に乗りたかったなぁ〜残念っ」



「運が悪かったね〜でも。ほら、ドアに大っきいリースあるし・・・それに・・・」



「・・・それに?」



「あんなに明るい観覧車乗っちゃうと、外からキスするの見られちゃうじゃん?」



「あぁ・・・なるほど・・・ってバカっ!」



「いいじゃんか、いつもしてるんだし。今更照れなくても・・・あ。ほら、もうすぐてっぺん行くよ?」



「うわぁ〜!なんか空も紫で綺麗だし、道路のライトも並ぶと綺麗だね〜!
ねぇ、ナオト、アレ見・・・・・・」






ナオトはあたしに甘いキスをした。


ナオトは唇をゆっくり離すと「・・・サリー。これ・・・」と、小さな箱をあたしに手渡した。



「・・・ナオト」



「・・・今開けてくれる?」



小さな箱をゆっくり開けて見ると、綺麗なピンクゴールドのリングが輝いた。



「・・・いいの?」



「うん。クリスマスプレゼント。貸して?」



ナオトはリングをケースから出して、あたしの左手の薬指に滑らせた。



「リングとか、なんか縛りつけるみたいで嫌だけど・・・でもサリーにはして欲しくて。どう?気に入った?」



「・・・・・・」




あたしは俯いてしまう。