龍太郎達がリングから下り、二人の選手が残る。

バルナ・スフィアとブリュンヒルデ。

中央に立つ両者の間に、完璧超人が歩み寄る。

「…お前本当にバルナか?」

訝しげに訊ねる完璧超人。

「……影の本質は外見で決まるものではないわ…貴女達が普段見ている少女の姿が私の真の姿だと思わない事ね」

そう言ったバルナの髪には、いつも付けている黒い珠が揺れる。

この珠がある限り、彼女にとっての容姿など些末な事なのだ。