「由梨だめだったの~?」
総務の女の子たちが伊東さんに駆け寄る
「だめだったぁ
なかなか手強いなあ」
「由梨でだめじゃ
もうみんな無理だよね」
「でも絶対おとすもんね」
自信ありげに伊東さんがそう言って
ベンチから席をはずした
やっとあいた
ベンチに腰掛け、お弁当を広げる
伊東さん、やっぱり廣瀬くんのこと
好きなのかな・・
好きっていうよりなんだか
自分のものにしたいって感じ
廣瀬くんがただわたしと
目を会わせずすれ違ってった
ただそれだけ
それだけだけど切ないのは
なんでだろう。
なんでだろう
