光をくれたのは君だった


憂鬱な月曜日。

こういう日に限って
ホームで見かけてしまった。

一瞬目が合ったけど
彼は私を通り過ぎて
別の車両に乗り込んだ


うん、関わらないってこういうことだよね


「おはようございます」

「おはよー」

横山主任が近づいてきた

「聞いてよ、眞田さん
あの企画課のイケメンくんと
総務の伊東さんデキてるかもだって」

「へぇ、そうなんですか」

きっと駅で一緒にいたところを
誰かにみられたのだろう

「ショックだわあ」
なぜか落ち込む横山主任

「なんで横山主任が落ち込んでるんです?
結婚されてますよね?」

「お似合いだと思ったのよー!
眞田さんにね」

「え?」
急に何を言い出すのだろう。

「横山主任それはいくらなんでも!」
後輩の見谷さんが笑いながら言う

「そうですよ わたしなんかと」

「ううん、お似合いよ。
わたし人見る目結構あるんだから!
さあ、仕事仕事~!」

そう言うと軽快に自分の席に戻って行った

「でも、私も廣瀬さんかっこいいと
思ってたから、彼女いたのショックですぅ」

パソコンと睨めっこしながら
見谷さんが言った

「でも伊東さんなら納得ですよねえ」

「そうだね、伊東さんかわいいもんね」

なんだかモヤモヤ。なんだろうこれは
いやいや、仕事仕事!!
目の前に山積みの書類に手をつけた