「LHRの時間使って、席替えをしたいと思います」





担任の声その一言に、教室中がざわめきだした。



私はクラスメートのうるさい声により目が覚めた。





「実里ー、今から何すんの?」





机に突っ伏せて寝ていた私は顔を上げ、前の席に座る親友の実里に声を掛けた。





「席替えやるんだって。 やっと友紀の前の席になれたのに、席替えとか最悪・・・」





愚痴をこぼす実里を笑いながら、私は正直ドキドキした。



実里と離れるのは嫌だけど・・・・・・今のこのど真ん中の席から解放されたい。
窓際の列の一番後ろに一回でもいいからなってみたいなぁ~。



なーんて考えてると、くじを引く順番が回ってきた。
箱の中に手を突っ込んで、一枚引く。
そこには数字が書いてあって・・・・・・





「25?」





言いつつ、黒板に書かれた座席票と自分の番号を照らし合わせる。



・・・・・・やった! 窓際の列の一番後ろじゃん!



一人ガッツポーズを決める私。