雨降る中で

次の日の朝



雨の中、家の前に遥が立っていた。


「おはよう、知恵」


いつもの笑顔でそこに居た。


昨日の今日、私は至って冷静な自分に少し驚いた。



「おはよう遥、昨日メールごめんね」



「ううん、放課後知恵の教室行ったら早退したって桜ちゃんが言ってたから」



「ちょっと体調悪くなっちゃって…」



「大丈夫?」


「うん」


私は傘をさし遥の隣を歩いた。



「遥…」


「何?」


「いつもありがとう」


「どしたのイキナリ」


少し驚きながら遥が私を見る


「だって、いつも優しいから」


「当たり前でしょ」



「遥はみんなに優しい…」



遥人は何かを考えるように足を止めた

怪訝そうに眉をしかめ遥が聞く


「本当、知恵どうしたの?」



私も足を止め振り返った。



目の前の遥は不安そうな顔をしている。


「遥覚えてる?友達になろうって言ってくれたのを」


「う…うん」




「私、遥の彼女になりたいの。駄目かな?」




目の前の遥は目を見開き驚いている。


笑顔の私に遥は持っていた傘を落とし私を抱きしめた。



「…嬉しい大切にする」



私の耳元で呟く遥に私は笑顔で答えた。



雨で濡れた遥の肩は雨の匂いがした。