私は、そのまま次の授業をサボってしまった。


掴まれた手首がまだ熱い。



胸がドキドキしていた。



きっと私はまだあの日の事を忘れられないでいる。



屋上で1人考え込んでいると男子生徒の声がした。


「鮎川とはどう?」



鮎川?私のこと…?



私は声のする方に、ゆっくり近付くとそこには遥と遥の友達3人が授業をサボり屋上で話していた。



「うーん仲良しだよ」


「お前、最近ぜんぜん付き合い悪いもんな」


「今は知恵一筋だから」


遥は携帯ゲームをしながら曖昧な会話をしていた。



次の瞬間



「それは賭けてるからだろ」


友達の中の1人が笑いながら言った。


「学校一のアイドルが何、手間取ってるんだよ」


「このままだと、俺らが勝っちゃうよ」


遥は何も言わずゲームを続けている。





急に笑えてきた


なんだ…


賭けられてたんだ…