ソラ*深い深い、キミのイロ*


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「今日、暑くない?」

修子が下敷きでぱたぱたと顔を扇ぎながら言う。


「うん、暑い。でもこのあと雨だって」

朝天気予報で見た情報をそのまま伝えると、修子はあからさまに嫌な顔をした。


「うわ。サイアクじゃん」

「でも、六時間目の体育、潰れるかもよ」

「あ、ラッキー。それならいいや」




納得したように言い、パックのコーヒー牛乳を啜る修子。


嫌なことは嫌。好きなものは好き。

そう、ばっさり割りきれるのが修子の良いところ。



でも、長所と短所のどちらにも当てはまるから、少し敵を作る性格かもしれない。




「竹内ー。お前、今日日直だから、ノート取りにこいよー」

「忘れてた…最悪」


心底めんどくさそうな顔をして、仕方なしに席を立つ修子。