短い秘書ライフはここで、幕を閉じる。


そうあたしの脳内に、警告が響き渡っていた。


「えーっと、お嬢さん?意識はありますか?俺の厚すぎる胸板で脳震盪起こしちゃったかな」


いえ、最後の一文でスッキリ目が覚めましたのでご心配なく。


どうやら、あたしがやってしまった相手はとんでもなくイタい方らしかった。


なに、ナルシスト?


いや、そこじゃない、とりあえず起きねば


ぐっと力を込め、起き上がる


「お、意外と大丈夫そう?」


「大変失礼いたしました。お怪我はありませんでしたか」


「そうだなーとりあえず平常心を壊れたから、心に傷を負いました」


『らしかった』じゃなかった。