もう一度聞いてもいいですか。 本当に、この人が社長なんですか。 「はい、今日から秘書としてお世話になります。矢島姫香と言います。よろしくお願いします。」 「あぁ、そんなにかしこまらないでっ。えーっとよろしくね。」 笑って、手を差し出される。 迷ったが、すごくにこにこされたのであたしも、苦笑いで握手をした。 その手は大きくて。 ・・・・・・・・ ―――――――すごく、冷たかった