「あ、あたし帰りますね

今日はすいませんでした

滝沢さんはずっとあたしのライバルです」

ライバル!?

そっか…


川崎さんはライバルか…


そう言うとあたしたちより先に川崎さんは屋上を出て行った


あたしも一歩君とグラウンドに向かう


「タッキー変わったね?」

グラウンドの手前で一歩君が急に口を開いた


「え?……」


「だって前のタッキーならグラウンドなんて絶対来ないでしょ?

なんか不思議」


自分でも不思議だよ


まさかまた野球を見れるようになったなんて


「そうだね……」



やっぱりあたしにとって野球はかけがえのないものかもしれない


今なら野球やってて良かったって思えるかもしれない