長距離の人たちがでてくると同時に女の子たちがゆうきの周りに集まった。 っていうよりはスポーツドリンクとタオルを持って渡そうとしている人がほとんどだけど。 あたしもそのなかの1人なわけで。 手にはスポーツドリンクとタオル。 でもあんななかで渡しに行く勇気なんてない。 ゆうきは徐々にこっちにむかってきている。 あたしの前で立ち止まってゆうきの腕が伸びてきて。 「ちょ う だ い」 って口をパクパクさせていた。