「茉莉」
朝になり家を出ると河西がいる
笑顔で
「なーに?」
昨日の事は忘れて笑顔で話した
だって弱いんだよ、あたしがね
「はい!これ!ごめんな?
昨日行けんくてこれ買ってたんや!」
河西から箱を受け取る
開けてみると
淡いピンクをベースで
一粒だけ黒茶の数珠。
「これ?高かったでしょ?」
あたしが毎日ショーウィンドウで
この数珠をみていた。
「お揃いでこーてん‼」
河西の腕には透明ベースの
一粒だけ黒茶の数珠が
腕にはめられていた、
昨日の想いもなくなって
あたしは最高に嬉しくて
河西に飛びつく
「うわっ‼」
「ありがとお」
ぎゅーって抱きしめながら
いうと河西も抱きしめ返しながら
「大好きやで、茉莉」

