毎日毎日、くだらない日常が私の目の前に広がる。

学校に行けば挨拶を友達と交わして、一緒に部活をする。

休みの日は友達とショッピングしたり、カラオケに行ったり……。

楽しかった日々の筈だった。

友達とはしゃいで、たまに恋をして、泣いて、笑って。

ずっとそうしていけると思った。

けど、ある日私は、何も感じなくなった。

友達と居ても楽しくない。

部活をしてもつまらない。

友達とショッピングをしたりカラオケに行っても、何も面白くない。

まるで私の中の感情がひとつ、消えたみたいに――。

けど、怖くなかったんだ。ちっとも。

だけど私は周りから距離を置いた。

誰からも私を遊びに誘わないように。

部活なんかしないように。

声をかけられても、いつも私は本当に笑えないのだから。

こんな最低な自分はいらないと思った。

人から距離を置いてるくせに、他人のせいにして。

自分が悪いんじゃないと、自分の殻に閉じ籠って……。

見える現実から目をそらし、違う世界を望んだ。

それが゙死"。私にとっての別世界。

この選択はきっと間違いじゃない。

私みたいなのは死んで当たり前。

人を傷つける人間なんて、きっと……。

いない方が良いに決まってる!


「真白さん、私……死にたい。このくだらない日常から抜け出したいんです。だから、真白さん。彼方の魔法で私を殺してください。跡形も残らないように……」


魔法使い、なんて良い所に来てくれたんだろう。

彼ならきっと燃やすなり、水に沈めるなり、自分の手を汚さずに殺ってくれる。

私は俯いて口端を上げて笑う。

最低な私。

最後まで人を巻き込むなんて。

笑えちゃうわ。