真白さんの魔法


「魔法って……初めて見た……」


もはや別次元だ、私とは。

けどこの人なら――。


「あの、真白さん! 私の願い、叶えてくれるんですよね!?」

「あぁ」

「なら……私を、殺してください!」


私の言葉に彼はどう思ったのだろう。

さらりとした銀の髪はゆらゆら揺れているのに、真白さんの瞳はじっと私を見据えたまま。

ちっとも逸らさない。

その無の瞳が怖いけど、構うもんか。

兎に角私は言った。

願いを、彼に……真白さんに。

私は、゙死にたい"のだと――。