真白さんの話は、私が想像していたよりも残酷だった。
家族を失った悲しみを私は理解してあげられない。
真白さんの痛みを私は癒すことも出来ない。
ただ私は真白さんを傷つけただけ。
それなのに真白さんは私を゙優しい"と言ってくれた。
顔を上げると、真白さんはとても清々しい顔をしていて、真白さんが私の涙を拭った事に気づけなかった。
「君が友達で良かった」
友達……私が真白さんの友達!
信じられなかった。
自分で友達発言はしてたけど、真白さんから言ってくれるとは思わなかった。
一気に距離が縮んだ気がする。
嬉しさのあまり頬が緩んだ。
「あの、真白さん……」
「なんだ?」
「その……また、会いに来ても良いですか?」
勇気を振り絞って出した質問に、真白さんは口元を緩めて、
「もちろん。自前のパンツ付きでな」
変態発言をさらりと良いのけた。
「ありがとうございます!」
この際変態発言は大目にみよう。
少なからず、私は真白さんに一歩近づけたのだから。
……まあ、自前のパンツは持って来ませんけどね!