「あの…みんな仲間なんだ。 …殺さないでくれる?」 「…善処しよう。」 返事と共に赤い瞳が燃え上がるのを、景時は見た。 輝きを増し揺れる銀髪。 空気を震わせて、彼女から鬼気が溢れだした。 「っ… なに、を…」 まさか、ヤる気? 焦るが、重すぎる鬼気に言葉も出ない。 すぐ隣から発せられる凶暴な圧力に心臓が握り潰されそうになった時、フワリ、と景時は麝香の香りに包まれた。 羽織が被せられたのだ。