景時は、彼の祖父・高杉秋時(タカスギアキトキ)が住職を務める慈龍寺(ジリュウジ)に所属する僧だ。 ごく普通の宗教法人を装う慈龍寺には、裏の顔がある。 『オニ狩り僧の寺』 知る者はそう呼び、オニの脅威に曝された無力な人々がその門を叩くのだ。 ヒトがオニを生んだくせに、ヒトはオニを怖れ、殺したがる。 その矛盾は知っている。 だが景時はオニを殺すことに一片の迷いも感じない。 だって、オニはヒトを喰らうのだ。 誰かの愛するヒトを。 誰かの人生を。 誰かの全てを。 彼の‥‥‥‥