「グ… シャァァァ…コ…」


「グ…グゥ…」


「ガッ
シャッッ…グ…コォォォォォ」


こりゃ、しくじったかも。

郊外の廃工場なんかに来たことを、景時は後悔していた。

機材の搬出は完璧で、隠れる場所など一切ない広い空間。
形代はとっくに使い切ってしまって、応援要請は飛ばせない。
ご丁寧に結界まで張ってしまったから、気づいてもらえるはずもない。
かと言って逃げ出せば、この辺り一帯は血の海と化すだろう。