もう何体狩っただろう。

狩っても狩ってもオニは減らず、払っても払っても闇は濃い。
息をつく暇もなく、四方から爪が襲いかかる。


「結壁!」


印を結び、簡易の結界で一瞬己の周囲に壁を作りオニを弾き飛ばすが、焼け石に水。
飛んだオニをさらに弾き飛ばした後方のオニが跳躍し、腹に喰らいつこうとする。
間一髪横っ跳びで避けたものの、転がった先にもオニの爪。


「飛斬!」


オニの腕を切り落とし致命傷は避けられたが、景時の胸からは血が噴き出していた。