「夢だ、忘れろ。
もしくはコスプレ喫茶に行け。
でもって、狩りには集中しろ。
死んだら、楽しいボランティアもできねぇぞ?」


「…薫ちゃん、そんなに俺が好きだったンだ?」


「…へ?」


項垂れていたはずの景時がいつの間にか顔を上げ、薫を見ていた。
さっきまでの儚い表情が嘘だったかのように、ニヤニヤと…


「ちっがーうっっっ!!」


キーンコーンカーンコーン…


勢いよく立ち上がった薫の絶叫は、チャイムにかき消された。

怒りと羞恥で顔は真っ赤。
まさに仁王。