「相変わらず、殺風景な部屋。
掃除、大変じゃね?」


薫が言うように、景時の部屋には物が少ない。

造り付けのTVボードつき壁面収納に、パソコンやオーディオ、本やCDなど細々した物も収まっているため、二人用のダイニングセット、ソファー、ガラスのテーブル、これしか家具が置かれていない。

寝室も、衣類はクローゼットに詰め込んであるので、大きめのベッドとサイドボードがあるだけ。

色調も白ベースで統一されていて、全体的に閑散とした寂しい印象だ。


「モノないほうが、意外と掃除しやすいンだよ。
てか、薫の部屋はジムすぎ。」


「おぅ、ベンチプレス新調したぞ。
試しに来る?」


「遠慮しマス。」


目を輝かせる筋肉バカに、景時は苦笑して返した。