諦めの悪いただ一人を除いて…


「…フラレたって…
俺のコトがキライとか、カレシがいるとか、そーゆーンじゃねぇもん。
可能性0じゃねぇもん。」


「いやいや、要約すると『人間はムリ』って言ってたから。
生物学的にフラレてたから。」


薫は療養中のケガ人のベッドに、遠慮なく腰を降ろした。

赤くなった頬を擦りながら、恨めしげに見上げてくる景時を、薫は可愛いヤツだと思う。

ソッチの意味ではないが。