佐渡総合学園都市計画が施工されて、火星再開発計画が本格軌道に乗ってきた。

地上より35000キロの距離にある地球周回軌道上に、国際宇宙ステーションのエデンが建設された、各国のシャトルにより、エデンの資材を運び、急ピッチで増改築工事が行われていた。


地球再生国際法が出来き各国で厳しい環境罰則ができた。


新羽田国際空港から、佐渡へ向かう、佐渡では火星再開発計画の総合学園が作られていた。
これは、未来の火星再開発本部で働くエンジニア達を育てる為だった。
日本は、佐渡に火星再開発計画の主軸を固めたようだった。


父の会社と技術提携を結ぶ田島重工も佐渡に工場を建設していた、父はその工場の技術担当として招かれたのだ。


飛行機から見る雲の海を見ていると、自分がこの世界で一番高い位置にいて、世界を見渡している気分になる。


やがて機内放送が入り、着陸するとの事だった。


高度が下がり雲の隙間を抜けると、佐渡が見えてきた大きな自然の残る島は綺麗だった。


飛行機を降りると、自分が想像していた場所とあまりにもかけ離れて驚いた。


科学の最先端を想像していた割りには、田園風景が広がるのどかな地域であり、ベルリンのシュナイゲル社の工場の方がかなり、科学の最先端に思えた。


エントランスで少し待っていると、田島重工の責任者らしきスーツ姿の男が父を見つけて歩み寄ってきた。父と、談話しながら、私はベンチに腰を下ろして、携帯を開き、ベルリンの友達にメールをしていた。


そんな時に一人の女性が声をかけてきた。