お姫様のとなり





意外な一面を見た…。


「もう見んな…」


なおも恥ずかしそうに侑宇は言い、私の顔の前に自分の手を持ってきて私の目を覆う。


「そんな隠さなくてもいいじゃ~ん」


普段は頼れるお兄ちゃんなのに、めずらしい一面だなぁ。


少し楽しくなってきた私は、からかい口調で侑宇の頬を触る。


わぁ、すごく熱い。

ほんとに褒められることに慣れてないんだ…。


「触んなっ」


ほっとけと言わんばかりに、侑宇は私の腕を掴む。


そんな侑宇が、なんだかすごく可愛く見えて。

新しい一面が見られてちょっと嬉しい…なんて。



侑宇がかわいそうだから言わないで私の胸に秘めておこう。


「ごめんごめん」


へらへらと笑って、私は侑宇の頬から手を放す。

ちょっとからかいすぎたかな。


「まったく…」


やっと落ち着ける、と言わんばかりに侑宇は盛大なため息を1つついた。

それがスイッチかのように、侑宇は赤みが引いた顔を上げ、


「早く飲まないと紅茶冷めるぞ」


侑宇は、いつものお兄ちゃんスタイルに切り替えて私に紅茶を勧めた。


ありゃ。

もういつもの侑宇だ。