「祈璃はまず、興味のない人間とは話そうともしません。 そして、好きな人ほど、照れ隠しのためかキツく当たる傾向があります」
「…ほぉ」
「そして、普段、人に全く感心を示さない祈璃が、貴女が「帰る」と言った瞬間機嫌が悪くなりました」
「はぁぁ…」
「本来、誰に好かれようが、誰に嫌われようが、誰が来ようが誰が帰ろうが、祈璃の感情を動かすことはありません」
「へぇぇぇ…」
「ですが、貴女は祈璃を『怒ら』せ、『不機嫌』にさせ、感情をかき乱した」
「ふぅぅぅぅーん…」
「きっと、祈璃が貴女のことが好きだから出来たことでしょう」
「へ、へぇぇ…」
怒らせて、好き?
あんまり嬉しくないのだが、なぜだろうか?
「そして、僕もそんな貴女に興味を持ちました」
へーそう。
興味を…
「って、ええぇ?!」
言葉の意味を考え、頭の中を?マークでいっぱいにしていた私に、
目の前の、何を考えてんのかわかんない腹黒紳士様のびっくり発言炸裂。
私は、さらに状況がわからなくなった。
「はぁ? え、…んなぁ?」
自分でもわけのわからない声をあげ、私は混乱する。
えっと?
祈璃くんが私に怒って、私のせいで不機嫌になって?
それが『好き』に結びつく意味がまずわからないよ?
そして、そんな私に興味をもつあんたはもっとわかんないよ
これは教科書に載ってる問題?
自覚なかったけど、私ってバカなのかな
だって、全然わかんない
「ね? 亜生。 貴女の事、もっとよく教えて下さい」
この、目の前で妖艶な笑みを浮かべて私を惑わすこの人も
「はぇ…?!/// あの、えっと…っ」
今、この状況も。


