「送ります」 私の肩をつかんだその人――朔夜は、にっこりと爽やかな笑顔で言った。 「送る?」 「はい」 オウム返しで聞き返すと、朔夜は意味深な笑顔を浮かべた。 「はぁ…」 送るって言っても同じ階だし、なんなら隣の部屋だけど…。 そして、その意味深な顔はなんなんだ。 いろいろと気になるんだが… まぁ、隣の部屋なのに送ってくれるなんてさっすが紳士! ってことで片付けて、 「じゃぁ、お願いしちゃう」 と、肩に乗った朔夜の手を軽く握った。