お姫様のとなり





「ちょうどいいので、僕のルームメイトにも挨拶して行きませんか?」



ニコニコと爽やかな笑顔で言う朔夜に、

私は、今さらながら当初の目的を思い出した。



そうだ!
私は挨拶回りに来たんでした!


「うん! してくしてく!」


嬉々として私は言う。


たまにはいい事言うじゃないか。


エロくて意地悪なだけじゃないんだね。



「ちょっと待っててくださいね」



たまにはいい奴な朔夜は、そう一言いって部屋の中に入っていった。



その間、私は考える。


朔夜のルームメイトかぁ。


朔夜の相手をしなくちゃいけないんだから…苦労するよね。



そうだ!

私は朔夜のルームメイトと仲良くなろう。


ねぎらってたまに甘いものでも奢ってあげようかな。


だって絶対大変だろうし。 朔夜、意地悪だもん。



そもそも、朔夜の相手を出来る人なんているのかなぁ。



…あ、あの人なら相手できるかな!



「あれ、亜生。 なにしてるの」



そうそう、この声だよ。


この無気力そうな声のあの人だ。



「ちょっと、亜生?」



あの人はマイペースそうだしなぁ。


逆に気が合ったりしてね。



「聞いてるの?」


「亜生… 祈璃の言葉を無視するなんて、勇者ですか貴女は」


そうそう、祈璃くんだよ、よく気づいたね、朔夜。




……って、


「あれ?! 祈璃くん?!」