赤間が、私から奪った黒板消しで、残った文字をキレイに消していた。


「赤間君…!?いつの間に!?」


「んっ?藍枝さんがピョコピョコ飛び跳ねて、一生懸命黒板消そうとしてる所から」


笑顔で答えやがった赤間に、私の顔はカァァッと赤くなる。


「バ、バカ!ちょっと大きいからって、人バカにしてるとバチが当たるわよ!!」


ビシッと指差して怒鳴ってやるが、赤間は愉快そうにクスクス笑うだけ。


悔しくなった私は、傍にあったイスに思いっきり腰かけた。


「もうこうなりゃ、全部アンタに押しつけてやる!黒板全部ピカピカにしてよ!」