白いツバサ






「誰だ?」
ポケットから引きずり出し、画面を見る。


新着メール一件。
待ち受け画面には、笑顔の俺と瑠奈。
少し前、プライベートで沖縄旅行に行った時の写真だ。

メールを開く。


次の瞬間、不機嫌だった自分の心が。


仏頂面だった、顔が。




緩んで暖かくなっていくのを感じた。


胸の奥からジワジワと温まる。





「フッ。あの馬鹿。人の気持ちも知らないで・・・。」
漏れる笑みを抑えられない。






直ぐに返信した。