四年後。





「瑠奈、ここ間違ってんだけど。直してくんない?」
『ええ~。それくらい莉玖やってよ~。ていうか、コレ見て!!この広い砂漠!!』
テレビ電話のカメラを背後の景色に向ける。

「今ドコにいんの?」
莉玖の呆れたような声に、目をキラキラにして返す。

『アフリカ大陸のナミビア国!!これはね、ナミブ砂漠って言うの!!』
「もうそこまで行ったの?熱射病とかならないでよね。」
『うん、気をつけるよ。』
「どうでもいいけど、仕事はちゃんとやってよ?社長。」
『りょ~かい!!っと。次の仕事送ってね~。』
「はぁ~・・・。あ、二週間後に会議やるから。」
『はいは~い。画面越し参加でよろしくね~!』

あっけらかんとした調子返すと、莉玖は呆れたように仕事だから、と切ろうとする。






『あ、莉玖!!』
「・・・何?」



『莉玖の彼女に相応しい子何人か見つけたんだけど!!』
「は?」
『いや、だーかーらー!!』
「・・・・・・馬鹿。」
『へ?』
「そんなの探さなくていいから、早く帰ってきてよね。」

ブチッと一方的に切られたテレビ電話。

『も~。冗談なんだから、そんなに怒らなくても・・・。』
全くしょうがないなぁ、と苦笑して短いメールを送信した。