『私、外の世界が見たい。外の世界で暮らしたい。お兄ちゃん達だけのものになりたくない。




私は、私のしたいように、生きていたい。』

「ダメだ!!ダメだダメだダメだダメだダメだダメだダメだダメだダメだダメだダメだダメだダメだダメだダメだダメだダメだダメだダメだダメだダメだダメだ。」
呪いのようにつぶやく修兄。

『修兄、大好き。洸兄も、大好き!!』



私は、差し出された莉玖の手を握り締め、外の世界へ飛び出した。




「良かったわけ?アレで。」
『・・・判らない。だけど、初めて。こんな風に自分の気持ちを叫んだの。』
「これから、どうするの?」
『どっかに弟子入りでもしようかしら?何も判らない子供だけど。』
「なら、いいところがあるよ!」
莉玖は私の手を引く。

『ところで、莉玖?あなた幾つ?』

「俺?13!!」
ピタッ。
「?どうしたの?瑠奈。」
『13?!』
「え、うん・・・。」

信じられない、私より背高いくせに、私よりも3歳も年下!?
年下に助けられたの?!
「瑠奈は幾つ?」
『・・・16』
「え?!オバサンじゃん。」
『煩いわね。誰がオバサンなのよ。』
「嘘だよ・・・。」

何故か、莉玖が顔を近づけてくる。
「あれ、莉玖兄ちゃん!!!」
おおきなお屋敷の中から綺麗に着飾られた、小さな女の子が走ってきた。